およそ2年前に左乳がんと診断され、部分切除と放射線治療(16回)を受けました。放射線治療は思っていたより大変ではありませんでした。ただ、胸のマーキングや毎日の通院、肌トラブルなど、受けてみてはじめて知ることも沢山ありました。
時間によっては治療しながら働ける?
放射線治療自体の所要時間は数分。放射線治療を受ける病院まで片道40分程度。3時間あれば帰ってこられる。そうしたら午前中または午後の半日なら出勤できるかな?外来業務とかPCとか相談メインの仕事ならできるかもと考えてました。
しかし、みんな考えることは一緒なのか、働ける時間、つまり朝イチとか、午後イチ、または夕方最後などの時間は先に埋まり、空いていたのは「11時半〜」。え〜😞。午前も午後もダメじゃん。それでは16回分、いろいろ空き時間を変えて予約できればいいのかな、と思ったけど、よほどのことがない限り同じ時間です、と言われました。
そういうわけで私は放射線治療が終わるまで、仕事はお休みにしたのですが、放射線治療補副作用はだるさや皮膚炎などで、それほど重いものはないようです。時間に恵まれ、そして仕事の内容によって、治療を受けながら働くことも可能かと思います。
CT検査 狭いところが苦手だけど、目を瞑ってしまおう
放射線治療の計画を立てるために、事前にCT検査をします。私は乳癌になってCT,MRI検査を受けるようになって初めて「閉所恐怖症」が少しあるかもとわかりました。CTの円形の中に入っていくと、ズンズン圧迫感が迫ってきて、とても目を開けていられません。なので、目を瞑ります。結構時間がかかって、気づいたらウトウトと眠っていました。
お胸は射的の的みたい
CT検査が終わったら、胸のマーキング。ペンとテープで線とか何色かの+をつけられました。胸の真ん中にも線が引かれて、Vネックだと線が見えてしまう。
私は事前の調査不足でマーキングされるとは知らなくて、次の日夫と一泊でキャンプに行ったんです。いつもはコインシャワーで一人で入るのですが、夫が帰りに日帰り温泉に寄ろう!と言って、私も「いいね〜」と行きました。(←マーキングのことをすっかり忘れている)
脱いでびっくり。そうだ、胸に線がいっぱいだった。でも幸い、女湯には私ともう一人だけ。タオルで隠しながらことなきをえました。タトゥーじゃないけど、見たら驚かせてしまうかもしれないものね。
あと、マーキングが消えないように優しく洗ってね、と言われて、それならいっそ左胸周辺はお湯で流すだけにしようと過ごしていました。でも優しくお湯で流して、タオルで軽く抑えるだけでも薄れていく、時期は残暑残る10月・・・汗ばんでナイトブラにもマーキングの跡がついて薄れて行く。
平日毎日通っていれば、薄くなったら技師さんが書き足してくれるので、安心なのですが、土日挟むと小心者なので、ちょっとオロオロ。一番困ったのは、最初のCT検査から1回目の照射までの5日間。消えそうだったら、来てくださいと言われたけど、行きたくないよ、と思って家の中ではノーブラ、ゆったりワンピースで擦れないように過ごしていました😅
左胸の人は深呼吸の練習も。
左胸に放射線を当てる場合は、心臓を放射線から少しでも遠ざけるために、照射している短時間、大きく肺をふくらました状態でいるとのことで、大きく息を吸って技師さんのカウント数息を止める練習をしました。
やっぱり放射線って影響あるんだね。そうしたら肺ももちろん影響出るよね・・・とちょっと心配になりました。せめて心臓はダメージ少なくいきたい、と練習も本番も頑張りました。
放射線治療は思ったより露出が多い。
更衣室で上半身の服を脱いで、バスタオルをかけて照射室内に入ります。照射台に寝るときはバスタオルを外して上半身は丸見えです。そして左腕をあげたり、体の角度を整えていきます。担当する技師さんは男性も女性もいます。
私の行った病院は照射室内が広くて、私の担当の2人の技師さんの他にも人が出入りしていました。女性も男性も。もちろん視線をこちらに向けることはありませんでしたが。
私はあまり羞恥心を感じないタイプで、バスタオルもさっさと外して、お胸むき出しでもなんとも感じないのですが、もっと若い方や、恥ずかしがり屋さんだったら、毎回の照射の時間がちょっとしんどいかなと感じました。
数分で1万近く/回
照射時間は数分。院内にいる時間も一度測ったら15分程度。会計も後でまとめてだったので、さーっと行って、さーっと帰って来れてよかったです。でも領収書を見るとその数分で1万円近くするんですよ。
数分なので感覚が麻痺するけど、やっぱり高いね。
でもいつも思ってました。もしも、ありえないことだけど、技師さんが照射量を間違えて設定したら、どうなるんだろう・・・?と、たま〜に照射の時に頭をよぎって不安になり、「いやいや大丈夫だよ。プロだもの」と自分を落ち着かせていました。
大事なお仕事です。安全・確実が一番。
保湿は抜かりなく塗ること!
放射線治療中のスキンケアについてはパンフレットで教えてもらっていました。必要なら保湿剤出しますよ、ともいわれましたが、ひとまず普段顔に使っているゲルタイプのものをお胸全体に塗ればいいかなと思っていました。皮膚が弱いので、あまり知らないものを塗りたくないのです。
保湿をたっぷりとしていたら、徐々に綺麗に日焼けしたようなきつね色?になりましたが、トラブルのようなものはなく、10回がすぎました。保湿をたっぷりとしていたら、トラブルのようなものはなく、あと6回だなと、入浴後ふと鏡を見たときに「あれ・・・?私、脇のした塗り忘れているかも?」と気づきました。
そう、忘れていたの!そして見たら赤くなっていました。おお、大変、とそこからヌリヌリ、と保湿しましたが、ときすでに遅し。そこはヒリヒリと日焼けのように少し痛み、6回の照射を終えた後も赤みは続きました。最終的には本当に日焼けのようにヒリヒリが落ち着いた後に皮がむけて落ち着きました。
でも他の皮膚はそんなこともなかったので、最初からの保湿は大事。
お胸はイチゴちゃんのように毛穴が開いた
左胸の前面は保湿していたので赤みはなかったけど、16回終わって1週間した頃から一つ一つの毛穴が大きく目立ってきて、左胸全体の皮膚がイチゴみたいにブツブツした感じになりました。乳頭の毛穴も盛り上がり、乳輪も2倍くらいに腫れてボタンみたいになりました。
え〜、ずっとこのままなのかしら〜〜、と内心ビクビクしながら、毎日丁寧に「頑張った、頑張った、私の可愛いお胸ちゃん」とケアしていきました。でも2ヶ月ちょっと経ったら、毛穴は目立たなくなって、乳頭・乳輪の腫れも引いてきました。よかったよかった。
脇のしたも半年くらいずっと毛が生えなくて、このまま脱毛するのかな、と期待していたのですが、1年たった頃から部分的に数箇所毛が生えて、今では左右同じように生えています。
受けたダメージは着実に回復しているんだな、と黙々と働く体の細胞に感謝しました。
保険は入っていた方が安心。
ベーチェットかもしれない、と思い始めた15年くらい前、保険の見直しをしました。もしも確定診断されたら、保険に入れないから(←実際は入れなくなりました)
いざという時、高額医療費制度があるから医療保険に入る必要はない、という意見もあります。私の場合は収入で見ると月最大で8万+α。
私の放射線療法の金額は照射+診察+検査台などで総額16万ちょっとでした。ひと月で16回行ければ、8万ちょっとのお支払いで済んだのですが、ふた月にまたがってしまい、8万ちょいと8万ちょいとなり、高額医療費制度の恩恵にはあずかれませんでした。
そんな時私の助けになったのは、保険です。私はチューリッヒ生命の通院での放射線治療・ホルモン治療・抗がん剤治療で保険が支払われるものに入っていました。どんどん改正されるので、入った時の保険は今のラインナップにないですが、放射線は1クール(16回)で20万出ました。ありがたし。
その時は常勤(正社員)だったので、手術から放射線治療終了まで約2ヶ月仕事を休みました。中途半端に出て、体調不良で休んで迷惑をかけたくなかったからです。でも休もうと決断できたのは、職場の傷病手当金が出ること、そして医療保険の保険金が出ることで、お金の心配がかなり軽くなったからでした。
その時その時は何かしら不安を抱えつつ過ごしていましたが、2年近く経って乗り越えていい思い出になっているなと感じます。これから治療を受ける方の不安が、少しでも軽くなれば嬉しいです。


