「お子さんは?」という質問があります。
助産師という仕事に携わるまで、私も普通に聞いていたような気がします。
でも、ホントはとても重い質問です。
人は表面に出さないところで、さまざまな事情があります。
なかでも切実なものは…
不妊治療に通っているけど、まだ恵まれていない。
幼くして亡くしてしまった。産声をあげることができなかったお子さんがいる。
…など。
働いているなかで関わった人たちの事情を知るにつれ、私の口は堅くなっていきます。
不用意に聞くことはできません。
こちらは世間話の一つのような軽い気分で聞いたとしても、受け手によっては傷をえぐることになります。
そしてこの手の質問はいろんなところでされるので、
何度も傷をえぐられることになります。
そのことを恐れて、人と関われない、外に出られない、と悩む方もいます。
職場では聞く必要のあることもあるので一概には言えませんが、プライベートでお子さんの話題を私から振ることはありません。
テレビを見ていても、不意にこどもの映像が現れますね。そして多いですね。
私は普通に見ていますが、ふと、この映像すら見ることが辛い人がいることに思いを馳せます。
普通の傷は治ります。
心の傷は治ることがあるのでしょうか?
不妊治療中の方は、子供を授かることで救われるかもしれませんね。
他は…。
それでも心の傷はいつか、心の中で収まりの良いモノに変わり、消えることはないけれど、心の中に居心地の良い場所を見つけ、心を苛むことは減っていくでしょう。
この言葉をもらって心が救われた。嬉しかった。
そんな言葉を言いたい。
けれど、そうそう言えるものでもない。
まだ未熟な私には。
だったらせめて、相手が傷ついた、いわないで欲しいという言葉を使わないようにしようと思うのです。
そして、相手が話題にしたいと願ったときには、そばで聞いていたいと思います。



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