『想いは 遥か 消えそうになっても
あなたの夢 かならず 叶うように 祈る
逢いたさ つのるたびに 月は満ち欠けゆく』
TOSHI作詞「Moonstone」の一部。
「追憶」の中で書きましたが、思い出の曲の一つ「Voiceless Screaming」の作詩もTOSHIです。
Xのなかで、彼が作詞したのはこの一つだけ。
彼のつづる詩はけっこう好きです。
ソロの中では、「Moonstone」が一番惹かれます。
「TOSHIの声なきエックスはあり得ない」と解散の引き金を引き、
今もなんだか器用でない生き方をしていますね。
Xの頃のTOSHIの声は心に刺さってきます。
あるインタビューで
『(略)
小っちゃい頃から夢だと思ってやってきた・・・いろんなものを得て何かに到達し幸せになるはずが、何もないっていうか、得ても得ても自分のものを増やせば増やすほど、恐怖が大きくなったり、空しさが増してくる・・・
「どういうことなんだ?」っていうような空しさ、悲しさ、怒り・・・まぁ、そんな中から出てくる叫びをエックスのTOSHIはやっていたと思うんです。
だからあれは僕にとってすごくリアルだった。否定するとか、しないとかじゃなく、あれはあのときの僕だし、・・・・そういう叫びは、YOSHIKIもHIDEも、そこに集まってきたファンの人達も社会も人生や生き方に対する疑問が怒りとなって、「変なんじゃねぇのか!?」っていう爆発の矛先=激しいロックになったんじゃないかと思う。
だから、YOSHIKIの歌の内容とか、僕の激しい叫びは嘘偽りのないリアルな気持ちです。』
だから刺さるのでしょうか。
かれは苦しい心の内をメンバーに言えたのは、解散の記者会見の後、怒って電話をかけてきたHIDEにでした。
『僕ははじめて本音を彼に泣きながら伝えたんです・・・・。
「いろんなトラブルがあったんだ・・ここ(脱退をいう)にいたるまで、いろんなことがあったんだ」という事情とか、さっき言った「劣等感を隠し、バレないようにやってきたけど、いくら得ても空しい・・・辛かった」っていうような話をして、僕は初めてまともに話しができた・・・人間としての生き方の話っていうのを、その時に初めて彼に伝えたんですよ』
TOSHIよ・・・・。
なんだか切ない。
そのときに初めて言えた、という経緯が。
Xについて考えるとき、たくさんの「If(もしも・・・だったら」が浮かびます。考えても仕方がないのはわかっちゃいるが。
そのうちの一つですね。
もう少し早く言えていたら・・・と。
『僕自身がね、そういう(個人的な)ことを話すのを怖がってた。YOSHIKIやHIDEって最後は「関係ねぇ!俺はこうやってやりたいんだ!」って性格だからさ。まぁ、彼らはなんでもわがままにやってきたと思うんです。僕はそれ凄く羨ましかったー「いいな」って本当に思ってた』
YOSHIKIとHIDEにはわかってもらえないかな、逆に弱いやつと思われてしまうかな、とか思ってしまったのでしょうか。
私がいろいろな媒体からうかがい知れるYOSHIKI・HIDE像はそういう感情にたとえ共感はできない部分があっても、それごとTOSHIと向き合える人達のように感じたのですけど。
TOSHI自身もいっているように、長くいすぎてしまうと、思い込んでしまう部分があるのでしょうかね。
個人的な感じ方なんだけど、HIDEとTOSHIは似ているところがある気がするんです。
どこらへんとはまだ表現できないのですが、雑誌など読んでいると同じ思考の流れ方をしている部分があって、お互いに深く知り合うことができなかったのが残念だな、と思ったりします。
個人的な話、生き方としての話、って切り出す機会ってなかなかない。
そういうことが言える、ふとした「間」というのがあり、いいたい気持ちになっていて、そして相手に聞く心身のゆとりがある時。
一度そういうつながりができると、ハードルは低くなるけど。
その内容が切実になるほど、そして時が経つほど。
その機会は減り、ハードルは高くなってくる。
お酒の席はね、その格好の場。
理性が陰をひそめてくるから。
TOSHIは歌い手さんだったから、お酒の席にもあまり行かなかったし、その点でも分が悪かったように思います。
「HURRY GO ROUND」について問われ、
『彼の晩年の詩は凄くて・・・。
そう、深い・・・僕はhideがああいう人だったとは本当に思わなかった』
過去形の表現なのが辛い。本当に。
それでもインタビュアーから、脱退、解散、hideの死というファンにとっての3重苦、それを「すべてTOSHI責任だ!」というファンもいる、との言葉に
『それも全部受け止めていくしかないだろうなと思う。(略)ここまで自分を追いつめ、追いつめられた状況になった以上は本気で生きるしかないです』
この言葉を読んで、浮かんだ記憶。
昔、hideがTOSHIについて語っていたこと。『たぶん、メンバーの中で、一番弱音をはかない人だと思うよ。メチャクチャいわれて、精神的にボロボロになろうが、絶対に弱音をはかない。俺なんか、メタメタになったら死んじゃう人だし、逃げちゃったりするんだろうけど、TOSHIは絶対にそういうことをしない。どんなになってもずっとマイペースで、やらなくちゃいけないことをきちんとこなしてく。きっと、平凡そうに見えて、すごく、強い人なんだと思う。』
もしかしたら、hideにも、『なんだかんだいっても、TOSHIは強いから大丈夫』という思いたい想いがあったのかもしれません。
弱音をはけたらよかったのに・・。
でも、弱い自分を正直に出せたToshiはさらに強く、マイペースに歩んでいけるのかも知れません。
TAIJIと同様、Toshiは、どんな人生を歩んでいくのかずっと追っていきたい人です。
今のToshiの声はとても美しく、澄んで、私の心を素通りしていきます。
哀しいですが、それでも時々コンサートに行ってしまいます。でもアルバムは買えず(買わず)じまい。
いつも間にか、「こういうひと」とくくってしまっていることがあります。
でも、みんな変わっていき、深まっていくんですよね。
もちろん芯となりかわらずに在る部分もあり、そこに惹かれ続けて関係が続くのでしょうが。
だから、一度知り合いになったら、友達になったら、
これからもその人と知り合っていくことを忘れずにいようと思います。
Xにふりかかったいろんなことから、感じたり、考えたりすることはホント多々ありますが、上に書いたことはその一部です。



コメント