はまりの道 大海原完結 右編 

連作もいい加減一区切りつけよう。(と思ったが書いてみたら途中で思考のY字にさしかかり、右に折れてしまった。最後まで読んでくれたらわかるけど、左編も生まれる予定・・・)
TAIJIが自伝のなかで、彼が考えるセンスについて書かれていた文章の一部に
「『センス』という言葉を辞書で引くと、『物事の微妙な感じ(よさ)を知る心の働き』とある。
つまり、センスというのは『心』にかかわってくるのだ。『心』は努力では鍛えられない。『微妙な感じ』がわかるということは、敏感でもろい心を持っているからだと思う。
だから俺は『センス』=『心の傷』なのだと思う。」

これを読んだ時、嬉しかったです。
心の傷があって、あなた達の絶妙さを感じることができたのなら、
これからも心の傷を受けることがあっても、それによって他の絶妙な存在たちと出会えるかもしれないなら、
心の傷を受けることを恐れずに人生に向かえるでしょう。

「FLAME」のフレーズのように
dear my sun どんな不幸にでも
say hello いえる気持ち欲しい
というしなやかな強さをいつかもてる事ができるでしょうか。

私は自分の心を『形状記憶 ガラス細工』にしたい。
敏感で、もろくてすぐに壊れてしまうけど、何かをつかんでまた形を取り戻す。
何度傷ついても、それを恐れて、感性を鈍らせてしまうのではなく、感じて、影響されることを恐れない、
そんな心を持ちたいのです。

・・・いけない。本題へ。
そして、大人買いのDVD達を見た後、再度「UGLY PINK MACHINE」に挑戦。
・・・もうお分かりですね。
・・・なぜに。何ゆえこんなに面白いの?
連続3回見させていただきました。ゲフッ。
そして、hideミュージアムにも行きました。
手元にあるhideのほかに、また新しい発見があるのではないかと思って・・・。


千葉県在住なので、道すがら「あ~ここをサーベルのときkyoが通ってたんだ。hideもたまには逆バージョンで千葉方面にきたのかな~」と感慨ひとしお。
電車で流れる風景の中でも、ついつい古い建物、大きな木を探してしまう。
hideが生まれ育ち、行き来している頃の時間に在ったものたちを。

行ってよかったと思います。
hideのラジオの声がヘッドフォンで聞けたから。
hideの鉛筆で何度も修正した、詩の作成途中を読むことができて、彼の詩ができるまでの思考過程を垣間見ることができたから。
たくさんの映像が流されていて、一瞬hideは生きていて、大成功をおさめていて、その足跡を流している、というシチュエーションのように錯覚できたから。

でも、拭い去れない虚無感が。
・・・全部脱け殻。一番会いたい人がいない。
そのことがまざまざと浮き彫りにされます。
生き生きと彼を彩っていたものたちが主を失い、輝きをなくし、ひっそりと形だけをとどめる、さびしい主のいない墓場。
・・・関係者の皆様。すみません。
皆様の尽力の様子、ミュージアムにかける想いは計り知れなかったと思うのだけど、私はそう感じてしまいました。

伝説。過去を振り返るだけの未来なんて、
彼がなりたくなかった一番のもの。
細々とでも、どんなに変わっていこうとも
未来へと進んでいく姿が見たかった。
・・・そう切なくなって帰ってきました。

でもそのあと、2回ミュージアムに行っちゃいました。
なくなってしまう前に、
hideの直筆の詩の、消しごむで消しては書いた下手くそな字の感じや、
hideの持ち物一つ一つが持つ微妙なこなれ感を、できるだけ覚えておきたくて。
たしかに、生きて存在していた人なんだ、と確認したくて。

現存しているモノ達を通じて、よみがえった彼の姿に
いつも新たに魅了される自分を自覚すると、
何をもって「存在する」とするのか、
存在の定義さえ不確かになります。

手帳タイプの98年hideカレンダーを入手できました。
最後の address bookの最初の欄に
下手くそな(失礼)字で名前とか電話とか書いてあり、addressの欄には
『In Your Brain』
…“Brain”と。
どうしてこう、泣きのツボが押されるのか、表現できないまま泣けてしまいました。

ただ、考えたことは、これから時を重ねていく私がその時々でhideを思って考えたことは我知らず変化していくでしょう。
20代の感じ方と30代の感じ方はここまで違うのです。これから先も月単位、年単位で彼の発信したものを通じて感じることはかわっていく。
昔読んだ本の感想と、後に読んで抱く感想に変化があるように。

来年私はhideの享年と同い年になりますが、まだまだ見習いたい部分が山ほどあります。
その部分を自分なりにアレンジし、取り込むにはまだまだ年月がかかることでしょう。
当分はhideは私のコンパスみたいな存在。
・・・美化しすぎかな?
なんだか、書き始めたときに行き着くだろう結末と違ってしまった。
途中で分かれ道になってしまった。
こっちはしんみり編。
違う分かれ道の書きたいことは ・・・・
「はまりの道 大海原完結 左編」に続く。

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