迷子

ゴールデンウィーク真っ只中。
さぞかしいろんなところで、迷子がでるのではないかと危惧する時期でもあります。

そんな私も数十年前に迷子になった。
世の中のお父さん、お母さん。
これは公衆トイレに2つ出入り口があったばかりに起こった悲劇です・・・(笑)
何の催しだったか、大きなお祭りがあって、各地区ごとに集まって出かけたのです。バスに乗って。
お父さんとおねぇちゃんと私の3人。
そしてサトウキビとか食べて(それしか記憶にない)、帰りに各地区ごとにしばらく歩いてバス乗り場まで行く途中、父親が言ったのです。
「すぐに追いつくから、そのまま先に行ってろ」

・・・世のお父さんお母さん、子どもは言う事を聞くとは限らない。
おねぇちゃんと顔を見合わせ、どっちが言い出しっぺ
か定かではないけれど(その頃を想像するに・・・私か?)、父の入っていった公衆トイレの前に行って待っていたのです。

しかし、待てど暮らせど、父現れず。
そう、父は反対側の出入り口からとうに出ていたのです。
でも私たちにはその出入り口の存在すら見えず・・・。
もう一緒に来た顔見知りの人たちの姿は遠くに去ってしまい、全然知らない人たちがどんどん目の前を過ぎて行き・・・
よけい私たちはそこに張り付いて待っていました。
お父さんが来ないとわかんないんだもん。

どのくらい経ったのか、どっちが言いだしっぺか?(これはきっと姉でしょうか)私たちは見知らぬ人たちの流れに入って歩き出しました。
どのくらい歩いたのか、全然覚えていないのですが。
覚えているのは・・・
姉の手をギュウっと握っていたこと。
とてつもなく不安だったこと。
見知らぬ人たちが心配げに声をかけてくれるのが、余計に怖くて、怖くて。

3つ違いの姉はえらかった。
自分達の来た地区を言い、見知らぬおじさんおばさんの助言に従って右往左往した末に、私たちの地区の人たちが集まる場所にたどり着いたのだから。
父と知人達は目を血走らせて探していたらしい。
私は父の姿を見た途端、姉の手を離し、父に飛びついてオイオイ泣きました。

そしてサトウキビをもらって気を取り直したとき、目に入ったのは近所のおばさんに「えらかったね~」と頭をなでられて泣いている姉の姿。
当時私は小学1年。姉だって若干4年生。
パニくっている妹を連れて、どんなに心細かったことだろう。
自分が連れて行かねば、とどんなにずっしりと重い荷物だったことだろう。

しかもそのあと、安堵した父に「なんで待ってたんだ。一緒に行けって行っただろ~」って怒られていたし。
「だってお父さんと一緒に行きたかったんだも~ん」
と二人でまた泣きだして父をオロオロさせたものです。

きっと他にもごろごろ迷子になったはずなのだけど、覚えているのはそれ一つ。
母に言わせると
「あんたは目を離すとすぐにどっか行っちゃって大変だったわよ~」
だそうですが。
いやはや、迷子は大変。

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