『最悪の事態を想定し、最善を尽くす』
by 中田 厚仁
「中田厚仁」この人を知っている、記憶している人はどれだけいるのでしょうか?
彼は、93年に国連ボランティアでカンボジアの選挙監視委員として活動し、その最中に射殺されて亡くなりました。享年25歳。その彼の言葉。
彼は、移動中に襲われ、運転手とともに車外に連れ出され、最後の無線で「自分はもうすぐ死ぬ」と連絡したのだそうです。
そのときはテレビで彼のことが何度も流れていました。
友人?が撮影していた彼の活動風景が繰り返し。
「命をかけた国際貢献」として。
不思議でした。なんで、この人は命をかけてまでボランティアをしたのだろう。
何が彼を駆り立てたのだろう。
彼は何を思い、何を考えていたのだろう。
その不思議な思いが、いったん心の奥にしまいこまれながらもあって、私がボランティアに行くきっかけのひとつとなっているのではないかと思うのです。
彼と同じく選挙監視委員として活動していた福永美佐さんは、著作「カンボジア元気日記」にて、彼のについてこう書いています。
『「命をかけた国際貢献」
中田君の死は美しい物語となって一人歩きしてしまっていた。
彼は死んではならなかった。わたしたちは、死ぬためにここに来たのではないのだ。
彼は周りの人々にたくさんの素晴らしい思い出を残してくれた。しかし、生きていればもっとたくさんのことを成し遂げる行動力が彼にはあった。
あっちゃんは、殺されたのだ。犠牲者のひとりだという視点を忘れたら、事件の真相は語れなくなる。わたしたちのこれからの活動にも関わってくる問題だ。
銃口を至近距離から向けられたあっちゃんの感じた恐怖を、わたしたちは決して忘れてはいけないのだ。」
彼は、私がカンボジアにいつか行ってみたいと思う動機のひとつでもあります。
いまでも、ふっと当時の映像が脳裏をよぎります。
彼が生きていたら、どんなことをしたのか、と。
彼の言葉は私がボランティアに行っている間、いつも私の糧となっていました。
これからも、いろいろな場面で糧となり続けていくでしょう。



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