所詮…

「私たち人間と、人間の喜びや悲しみ、記憶や野望、
自分自身と考えているものや自由意志――これらは
実際にはニューロンの巨大な集合体の活動に過ぎない」
by 雑誌「ナショナルジオグラフィック1995.6」

これは、雑誌の“脳”特集のなかにあった一文なんです。前後の文脈は忘れてしまったんですが、これを見たとき
「…なるほど。所詮神経の刺激のやり取りなんだ…」
と腑に落ちたのです。

そのときは、もう神経が焼ききれるかと思うくらい日々悩み考えていることがあったのですが、
すべては所詮ヒモみたいな神経がナンヤカンヤしてるだけなのね。
このもやもやも、悩みも、目標をかなえたいという思いも、そこに届かないゆえの葛藤も・・・
しんどい、と思っても所詮、脳の中でそういう物質のやり取りがされているだけなのね・・・と思ってみたら、なんだか悩むほうに向けていた力が抜けてしまいました。
伝わるでしょうか、この私の感じたこと。

複雑なことを考えるとき、単純化して考えるとわかりやすいですね。なんだかその流れです。
音を聞くのも単純に言ってしまえば耳の中の繊毛が揺れてその揺れを脳が感じ取るから。
どんな素敵な音楽に心揺さぶられようと、所詮、“毛”が感じ取っているのです。

でも、それでも、それだからこそすごいとも思います。
天才の脳を分析しても、普通の人となんら外見のつくりは変わらなかったそうです。
ニューロンの活動で左右される私たち。
なぜほかの音楽とhideの音楽と、聴いた感覚が違うのか。
なぜ心が激しく揺さぶられ、それまでの世界の見え方とまるっきり違う見方をするようになるのか。

不思議なことがいっぱいです。
私たちは所詮、ニューロンの集合体の活動です。
元気なときはその活動の不思議さに心奪われ、想像をめぐらせて楽しむもよし。
元気がないときはどんなことも所詮神経のヒモ見たいのがナンヤカンヤとやっているだけ、とやり過ごしてもよし。

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